日本の漁業を守る漁業取締船 [国防]
水産庁が行う漁業の取締
我が国の領海を守るのは海上保安庁ですが、直接漁業を取り締まっているのは水産庁です。水産庁は「漁業取締船」を6隻保有しています。
■水産庁保有の6隻
(総トン数2071t)水産庁が保有する最大の漁業取締船で主に遠洋海域での国際漁業に従事する漁船の指導取締を行っています。
(総トン数1229t)主として遠洋海域での国際漁業に従事する漁船の指導取締を行っています。荒天航行が可能で、良好な耐航性、復元性及び凌波性を有しています。
(総トン数499t)我が国周辺水域等において、違法な操業及び漁具の設置を行う外国漁船等の指導・取締を行うことを目的としています。
(総トン数149t)瀬戸内海漁業調整事務所に所属する漁業取締船で、主に瀬戸内海及び四国周辺太平洋海域の我が国漁船の指導取締を行うことを目的としています。
(総トン数499t)九州漁業調整事務所所属の漁業取締船で、主に我が国沿岸の日本漁船に加え、韓国・中国・台湾・ロシア等外国漁船の指導取締を行うことを目的にしています。
(総トン数499t)九州漁業調整事務所所属の漁業取締船で、白鴎丸同様、沿岸の日本漁船に加え、韓国・中国・台湾・ロシア等外国漁船の指導取締を行うことを目的にしています。
また日本が有する広大な海域を6隻でカバーするのは不可能なため、各都道府県の民間会社から傭船を30隻程度徴用し、全国の漁場の不法操業の監視や、違法に設置されている漁具の強制撤去処分を行っています。
基本装備は主に放水砲・サーチライトで、支那の漁業監視船の様に機関砲など船舶を直接攻撃できるような装備を持っていません。
韓国漁船取り締まり強化 ズワイガニ漁解禁前に
日本の排他的経済水域(EEZ)での韓国漁船によるズワイガニなどの不法操業を取り締まるため、境海上保安部の巡視船や水産庁の漁業取締船が2日、境港を出港し、同水域に向かった。来年5月まで密漁漁具の設置や密漁漁船を重点的に取り締まる。
出港前、境港市大正町の岸壁で両機関合同の出陣式があり、関係者約60人が出席。同保安部の富崎直仁部長は「いっそう連携を密にし、取り締まりの実効を期待する」、水産庁境港漁業調整事務所の堀尾保之所長は「資源管理に努力している漁業者の期待に応えて、密漁の防止と摘発を」と激励した。
乗組員は巡視船や取締船に乗り込んで出港。第8管区海上保安本部美保航空基地のヘリコプターも飛び立った。
この記事の様に、今後も国際的な取り締まりが増えると思います。
水産庁所属の漁業取締官は特別司法警察職員に指名され捜査権および逮捕権ありますが、装備は特殊警棒と手錠のみ携帯権限があり、拳銃その他銃器の携帯・使用の権限はありません。
その為取締時に暴行などがあれば船舶装備の放水砲で制圧するか、特殊警棒による護身術を用いて対処することしかできません。
こういうところにも組織と法の弊害があるように思います。
海上保安庁に統一して取締りを行えばよいのですが、漁業のみ水産庁管轄の為、取締も水産庁職員を特別司法警察職員に指名して行うという、二重行政の様になっています。
しかし現行法で対処しなければならないのであれば、もう少し装備の面を強化してほしいと思います。
民間から徴用しなくてもいいように、水産庁所属の大型の取締船を増し、軽機関砲や拳銃携帯を許可し、海上保安庁とのやり取りも円滑になるようにしてほしいと思います。
その為の予算は付けるべきですし、こういう国防に関することに税金は使われるべきです。
日本の漁業を守るためにも、漁業取締を遂行しやすいように国も考えなければならないと思います。
日本の海を守る海上保安庁と水産庁の漁業取締官の事を日本の皆様に関心を持ってもらいたいと思います。
←漁業取締に関心を持たれた方はクリックをお願いします。
コメント 0